⚠️ 注意事項
本記事は一般的な情報提供。個別銘柄の将来を保証しません。投資判断は自己責任で。
はじめに
「業績は好調なのに株価が下がるのはなぜ?」「日銀の政策って株にどう関係?」
こうした疑問は、株価は業績だけで動いていない事実を示している。
実際は、景気・金利・為替・政策などが絡み合って動く。
この記事では、株価を動かす7つの要因を、ニュースの見方まで含めてサクッと整理する。
㊸ 景気
景気拡大は売上・利益を押し上げ、株価にプラス。不況はその逆。
注目指標:GDP成長率、雇用統計、個人消費、景況感DI。
具体:外需主導の拡大期は輸出株が強くなりやすい。
㊹ 金利
金利上昇→借入コスト増・PER縮小→株価マイナス。低金利→資金が株に向かいプラス。
注目:日銀の政策金利・YCC、米FRBのFOMC、10年国債利回り。
具体:2022年の米急速利上げ局面ではナスダック中心に株価が大きく調整。
㊺ 為替
円安→輸出企業にプラス/円高→輸出企業にマイナス。輸入企業は逆。
注目:ドル円、為替介入の有無、実効為替レート。
具体:円安進行時は自動車・電機など外需株が強くなりやすい。
㊻ 企業業績
中長期では最重要。売上・利益・キャッシュフローの改善は株価上昇要因。
注目:売上成長率、営業利益率、EPS、ガイダンス。
具体:新製品ヒットや構造改革で利益率が上がると評価は一段階上がる。
㊼ 決算発表
市場予想を上回る→上昇、下回る→下落が基本。サプライズに反応しやすい。
注目:コンセンサス vs 実績、来期見通し、配当方針。
具体:好決算でも「織り込み済み」なら下がる。期待とのギャップを見る。
㊽ 日銀の政策
緩和は株価の下支え、引き締めは重し。ETF買い入れやYCC修正も影響。
注目:金融政策決定会合、声明・総裁会見、ETF買い入れ方針。
具体:YCCの調整観測だけで金利・株・為替が同時に動くことがある。
㊾ 海外要因
米国株・中国景気・地政学リスクなどは日本株に直結。
注目:NYダウ・S&P500・NASDAQ、米CPI・雇用統計、主要国政策。
具体:米国のリスクオン局面では日本の外需株が連動して上昇しがち。
一目で分かる要因マップ
| 要因 | 株価への傾向 | 注目指標 |
|---|---|---|
| 景気 | 好景気↑ / 不景気↓ | GDP、雇用、消費 |
| 金利 | 低金利↑ / 高金利↓ | 政策金利、10年債利回り |
| 為替 | 円安→輸出株↑ / 円高→輸出株↓ | ドル円、為替介入 |
| 企業業績 | 増益↑ / 減益↓ | 売上・利益・EPS |
| 決算発表 | 予想超え↑ / 予想割れ↓ | コンセンサス比較 |
| 日銀政策 | 緩和↑ / 引き締め↓ | 会合結果・声明 |
| 海外要因 | 米国株高↑ / リスク拡大↓ | 米株指数、米経済指標 |
初心者が特に注目すべき3つ
- 企業業績・決算(個別株を買うなら最重要)
- 金利(市場全体の評価を左右)
- 海外要因(日本株は米国に連動しやすい)
まとめ
株価は「業績×マクロ要因」で動く。ニュースをただ眺めるのではなく、
今はどの要因が主役かを意識して見るだけで理解が段違いに深まります。
明日からは、決算ニュース・金利・為替・米株のセットでチェックしてみてください。
次回は投資家の心理編。数字の裏側で相場を動かす「人間の感情」を扱いたいと思います。
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