株用語⑯|企業分析編②まとめ【良い企業を深く見抜く応用指標7選】

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企業分析は、ROE・EPS・FCFなどの基本指標だけでも十分ですが、さらに「質の違い」を見抜きたいときには、もう一段深い指標が役立ちます。

この記事では、企業の安全性・成長性・株主還元姿勢を判断するための7つの応用指標をまとめました。

  • 106 ROA(総資産利益率)
  • 107 PEGレシオ
  • 108 売上高成長率
  • 109 負債比率
  • 110 流動比率
  • 111 インタレストカバレッジ
  • 112 総還元性向

まずは基本編から押さえたい方は、こちらもあわせてどうぞ。
👉 【株用語⑮】企業分析編①|良い企業を見抜く基本7指標


106|ROA(総資産利益率)=企業全体の資産をどれだけ効率よく使って稼いでいるか

ROAは「会社が持つすべての資産(現金・工場・機械・建物など)を使って、どれだけ利益を生み出しているか」を示す指標。

ROAの特徴

  • 総資産ベース:ROEと違い、借金も含めた総資産で効率性を判断
  • 業種差が大きい:製造業・不動産は低め、IT・サービスは高め

ROAの目安

5%以上 → 優良企業
10%以上 → かなり効率が良い
※業種によって大きく異なるため、同業種内で比較するのが基本

一語イメージ

  • 総資産:会社の持ち物すべて
  • 利益率:資産をどれだけ働かせたか

ROEと合わせて見ると、「株主から見た効率」と「会社全体の効率」がセットでわかります。
👉 【株用語⑮】ROE・EPS・FCFなどの基本指標まとめ


107|PEGレシオ=成長を加味した割安度

PEGレシオは「PER ÷ EPS成長率」で計算される、成長株評価の重要指標。

PEGの特徴

  • 成長込みの割安度:高PERでも成長率が高ければ割安になる
  • 成長株の分析に最適:値上がり期待の判断材料

PEGの目安

1倍以下 → 割安
1〜2倍 → 妥当
2倍以上 → 割高

一語イメージ

  • P:株価
  • E:利益
  • G:成長率

「高PERだから高すぎる」と切り捨てる前に、PEGレシオで”成長込みで割高かどうか”をチェックすると判断の精度が上がります。


108|売上高成長率=事業の勢いを測る最重要指標

利益は調整できても、売上は誤魔化しにくい。事業の勢いを知るには最も信頼できる数字です。

特徴

  • 売上が伸びる企業 → 市場で必要とされている
  • 営業利益率とセットで判断すると力が見える

目安

成熟企業:5〜10%
成長企業:10〜20%以上
※業種や市場環境により大きく異なる

一語イメージ

→ 事業の勢いメーター

売上高成長率と営業利益率をセットで見ると、「売上が伸びていて、しかもちゃんと儲かっている企業」が見つけやすくなります。
👉 【株用語⑮】営業利益率・FCFなど、基本の7指標はこちら


109|負債比率=財務リスクを見る基本指標

負債比率は「自己資本に対して負債がどれだけあるか」を表す。

特徴

  • 高い → 借金依存でリスク大
  • 低い → 安全性が高い
  • 固定資産の多い業種は高くなりがち

目安

100%以下 → 良好
200%以上 → 注意
※業種によって大きく異なるため、同業種内で比較するのが基本

一語イメージ

→ 借金のキツさメーター


110|流動比率=短期の支払い能力

流動比率は、1年以内に払う負債を1年以内に現金化できる資産で賄えるかを見る指標。

特徴

  • 短期の倒産リスクを判断できる
  • キャッシュが多い企業は高まりやすい

目安

100%未満 → 危険
150%以上 → 安全
300%超 → キャッシュリッチ

一語イメージ

→ この一年、生き残れるかチェック


111|インタレストカバレッジ=利息の支払い余力

インタレストカバレッジは「営業利益 ÷ 支払利息」。

特徴

  • 金利上昇局面で特に重要
  • 借金が多い企業の生命線

目安

5倍以上 → 問題なし
3〜5倍 → 安全
1倍以下 → 危険


112|総還元性向=株主への本気度

総還元性向=(配当+自社株買い)÷ 利益 × 100

特徴

  • 株主還元の本気度が丸わかり
  • 成熟企業は高くなりやすい
  • 自社株買いは株価に効きやすい

目安

50%以上 → 株主還元に積極的
※成長企業は低め、成熟企業は高めになる傾向

「配当利回り」だけでなく、「総還元性向」まで見ると、
長期で株主を大事にしている企業かどうかが分かりやすくなります。


まとめ|応用7指標で企業の”質”が立体的に見える

今回の応用指標を理解すると、企業の「稼ぐ力」「安全性」「成長力」「株主還元姿勢」がより深く理解できます。

指標何を見る?
ROA資産全体の効率
PEG成長込みの割安度
売上高成長率事業の勢い
負債比率財務リスク
流動比率短期安全性
インタレストカバレッジ利息支払い余力
総還元性向株主還元姿勢

基本指標と今回の応用指標を合わせて見ることで、
「本当に長く持ちたい企業」かどうかを、数字ベースで判断しやすくなります。

新NISAでどんな銘柄を持つかを考えるときにも、今回の指標はそのまま使えます。
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さらに、投資のタネ銭を作るには、家計の固定費を見直すのが一番の近道です。
👉 【家計管理①】通信費・電気代・保険の見直しで毎月の投資余力を増やす


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免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄や投資行動を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

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