株用語入門③|売買の基本7用語(成行・指値・板・出来高・値幅制限・寄り付き/引け・権利確定日)

株用語③ 株用語入門

⚠️ 注意事項
本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行い、不明点は証券会社等にご確認ください。元本割れリスクがあります。

はじめに

株式投資では「どう注文し、どう約定するか」を理解することが非常に重要です。
今回は売買でまず覚えるべき7つの基本用語を解説し、取引所ルールや例外条件についても補足します。

⑮ 成行注文(なりゆき)

価格指定をせず、その時点の最良気配で即約定を狙う注文。
メリット:約定しやすい/スピード重視。
デメリット:板が薄いと想定より不利な価格(スリッページ)で約定する可能性。
補足:東証では必ずしも即約定ではなく、特別気配が出ると一時停止し約定が遅れる場合があります。

⑯ 指値注文(さしね)

「この価格なら買う/売る」と価格を指定する注文。
メリット:希望価格を守れる。
デメリット:価格に届かないと約定しない(機会損失)。
補足:信用取引では強制決済や逆指値注文と併用される場合もあります。

⑰ 板(いた)

価格ごとに並んだ売買注文の一覧。需給バランスや投資家心理を読み取る手掛かり。
注意点:連続気配(特別気配)では取引が一時停止して板が固定されることもあります。
補足:東証では「板寄せ方式」による仮想約定価格が表示され、PTS市場では形式が異なる場合があります。

⑱ 出来高(できだか)

一定期間に成立した株数の合計。
多い:流動性が高く、注目度も高い。
少ない:値が飛びやすく、成行は不利な価格で約定しやすい。
補足:出来高は売りと買いの「両方を1組で1カウント」する点に注意。

⑲ 値幅制限

株価の1日の上下限幅を取引所が定めた制度。
ストップ高/安:制限いっぱいまで動いた状態。
補足:株価帯ごとに制限幅は異なり、IPO初日や臨時措置では制限が通常と異なる場合があります。

⑳ 寄り付き/引け

寄り付き:市場が開いた直後の最初の約定価格。
引け:市場が閉じる直前の最後の約定価格(終値)。
補足:東証では「板寄せ方式」で需給バランスにより寄り付き・引け値が決まります。

㉑ 権利確定日

配当や株主優待の権利を得るために株主名簿に記載される基準日。
権利付き最終日:この日に株を保有していれば権利獲得。
権利落ち日:翌営業日。理論上は配当分だけ株価が下がる方向に調整されやすい。
補足:実際の株価は需給や市況で理論値以上に変動することもあります。

まとめ

売買を理解するには「注文方法(成行/指値)」「板と出来高」「時間軸(寄り付き/引け)」「制度(値幅制限・権利確定日)」をセットで学ぶことが大切です。
例外条件や取引所ルールも意識すると、より正確にマーケットを読み解けます。
次回は「リスク管理編」を解説します。



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