がん保険の「一時金(診断給付金)」は、加入してもしなくても正解になり得ます。
ただし判断基準が曖昧なままだと、保険料だけ払い続けて終わります。
結論:「一時金の使い道を具体的に説明できる人」だけ加入でOKです。
逆に、説明できないなら加入しない(または減額)が合理的です。
そもそも「がん保険の一時金」とは?(医療費のためじゃない)
がん保険の一時金は、一般的に「がんと診断確定したら50〜100万円」のように、治療の入口でまとまった現金が受け取れる仕組みです。
商品によっては、一定期間が空けば複数回受け取れるタイプもあります。
ここで大事なのは、一時金の主目的は「治療費そのもの」ではないという点です。
治療費は高額療養費制度などで上限がかかることが多い一方、制度でカバーされにくい“現金の穴”が出やすいのが現実だからです。
※本記事は特定の保険会社・商品を勧めるものではありません。
制度や一般的な仕組みをもとに、家計判断の基準を整理する内容です。
一時金が役に立つのは「高額療養費の対象外」が出たとき
がん治療で“現金が出ていくポイント”は、だいたい次の5つです。
- 通院交通費(回数が増えると地味に効く)
- 付き添い・家族の宿泊費(遠方・長期通院で増えやすい)
- 差額ベッド代(個室代)(希望や病院都合でも発生し得る)
- ウィッグ・下着・日用品など(生活面の立て直し費)
- 先進医療・自由診療など(やる/やらないで差が大きい)
つまり、がん保険の一時金は、「医療費の上限」ではなく「生活費の穴」に効く保険です。
【70代・年金生活】一時金が“いらない人”の典型
70代以降は、現役世代と違って「働けない=収入が途絶える」というダメージが小さいケースが多いです(年金がベースにあるため)。
なので、次に当てはまるなら一時金は不要寄りです。
- 貯蓄で50〜100万円の臨時出費を出せる
- 個室(差額ベッド)にこだわらない/入院環境に柔軟
- 治療の移動手段が確保できている(家族送迎・近場の病院など)
- 先進医療や自由診療に興味がない(標準治療で十分)
- 保険料を固定費として払い続けるのがもったいないと感じる
このタイプは、保険で備えるよりも、毎月の固定費を落として現金を厚くする方が強いです。
【70代・年金生活】一時金が“必要になりやすい人”の典型
逆に、次に当てはまるなら一時金がハマる可能性があります。
- 貯蓄に余裕がなく、数十万円の出費で家計が崩れる
- 遠方の病院に通う可能性がある(交通費が積み上がる)
- 入院時は個室が必要(感染対策・精神的負担の軽減など)
- 家族の付き添いが必須で、家族側の出費が出る
- 「万一のとき、まず現金が欲しい」という明確な目的がある
ここでもポイントは同じです。
“使い道が説明できるか”が答えです。
【超重要】自分の「現金の穴」を計算するワーク(3分)
ここだけやれば、必要か不要かがほぼ決まります。
迷うなら、数字で潰してください。
① 想定期間(通院・入院)を決める
- 通院:3か月(例)
- 入院:0〜14日(例)
② 「高額療養費の対象外」になりやすい費用を入れる
| 項目 | あなたの想定 | 目安(例) |
|---|---|---|
| 通院交通費(合計) | _____ 円 | 月8,000円 × 3か月 = 24,000円 |
| 差額ベッド代(合計) | _____ 円 | 1日10,000円 × 5日 = 50,000円(※個室希望の場合) |
| 付き添い・家族の出費 | _____ 円 | 0〜30,000円(距離・回数で変動) |
| ウィッグ・衣類・日用品 | _____ 円 | 10,000〜100,000円(希望次第) |
| 先進医療・自由診療(やるなら) | _____ 円 | 0円 or 数十万〜(選択で激変) |
③ 合計=あなたの「現金の穴」
合計:_____ 円
判断基準はシンプルです。
現金の穴が50万円以下で、貯蓄から出せる → 一時金は不要寄り。
現金の穴が50〜100万円で、貯蓄が薄い → 一時金は検討価値あり。
現金の穴が100万円超で、先進医療などを想定 → 一時金だけでなく設計全体を見直すべき。
「一時金はいくらが多い?」結論:50万円で足りる人が多い
一時金を付けるなら、まずは50万円で現実的な人が多いです。
理由は、上で計算した“現金の穴”が、交通費・雑費・ちょい個室くらいなら50万円で吸収できるケースが多いからです。
100万円が必要になるのは、個室を長く使う、遠方通院が長期化、自由診療を視野に入れるなど、条件が重なったときです。
保険料と期待値の話(ここを無視すると失敗します)
一時金は魅力的に見えますが、保険は基本的に「払う総額 > 受け取る総額」になりやすい商品です(そうでないと保険会社が成り立ちません)。
だから、目的が曖昧な一時金は、ただの固定費になります。
逆に言うと、「この穴を埋める」と目的が明確なら、保険料は“安心を買う費用”として納得しやすいです。
まとめ:がん保険の一時金は「使い道が説明できる人」だけでいい
- 一時金は「治療費」より現金の穴に効く
- 70代・年金生活は、現役より収入補填が不要なケースが多い
- 迷うなら、穴を3分で計算して決める
- 説明できない一時金は、固定費として家計を削る
もし、がん保険料を月5,000円削れたら、年間で6万円のゆとりが生まれます。
この「浮いたお金」をどう管理し、将来の安心(新NISAなど)へ繋げるか。
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※医療制度や保険の詳細は所得区分・年齢・自治体・契約内容で変わります。最終判断は、加入中の保険証券・約款・公的制度の案内で確認してください。
👤 この記事を書いた人
よよみり|50代・宅建士・FP2級の現役サラリーマン
不動産業界32年、新NISA月10万円積立中。
資産形成・副業・健康習慣を等身大で実践しています。
このブログでは、50代からでも遅くない「老後資金づくり」と「ムリしないセミリタイア準備」をテーマに、 実体験ベースでまとめています。 → ブログトップページはこちら


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